■薬価（円）から薬剤料（点数）を計算するには、薬価を10で割りますが、割った後の数字の小数点以下を五捨五超入（ごしゃごちょうにゅう）します。

 

　薬価 ÷ 10 ＝ 薬剤料（点数）

※薬価が15円までの場合は１点。10で割る必要はありません。

 

■五捨五超入は、薬価を10で割った後の数字の小数点第１位が「５」ちょうどの時（小数点第２位以降に数字がない時）は切り捨てます。小数点第２位以降に何か数字がある時は切り上げます。

　例えば「1.5」なら切り捨てて１点、「1.51」なら切り上げて２点になります。

　小数点第１位が「５」ちょうどの時だけ切り捨て、それ以外の時は通常の四捨五入をします。

 

★例1

　ミカルディス錠 40mg 1T（薬価：1T 105.2円）

　105.2 ÷ 10 ＝ 10.52　小数点第1位が「5」ですが、第2位に2があるので切り上げて　10.52 → 11点　になります。

★例2

　エパデールカプセル 300 1C（薬価：1C 35円）

　35 ÷ 10 ＝ 3.5　小数点第1位が「5」ちょうどで、第2位以降に数字がないので切り捨てて　3.5 → 3点　になります。4点にするのは誤り。

★例3

　フロモックス錠 100mg  3T（薬価：1T 46.1円）

　ムコソレート錠 15mg 3T（薬価：1T 5.6円）

　分3（毎食後） 5日分

　｛ ( 46.1 × 3 ) ＋ ( 5.6 × 3 ) ｝÷ 10 ＝ 15.51

　小数点第1位が「5」ですが、第2位に1があるので切り上げて　15.51 → 16点、16点 × 5日分　になります。

★例4

　ロキソニン錠 60mg 2T（薬価：1T 14.5円）

　セフカペンピボキシル塩酸塩錠 100mg 「トーワ」 2T（薬価：1T  28円）

　分2（朝・夕食後） 7日分

　｛ ( 14.5 × 2 ) ＋ ( 28 × 2 ) ｝÷ 10 ＝ 8.5

　小数点第1位が「5」ちょうどで、第2位以降に数字がないので切り捨てて　8.5 → 8点、8点 × 7日分　になります。9点にするのは誤り。

 

■五捨五超入は、投薬の薬剤料（点数）を計算する時だけでなく、注射、処置、手術・麻酔、検査、画像診断などで使用する薬剤や調剤報酬の薬剤料算定でも同様に計算します。

 

■処置と手術で使用する薬剤は15円超え（２点以上）からしか算定できません。１点の場合は算定不可。